乙女ゲーム感想日記

乙女ゲーム感想記録です

オランピアソワレ ネタバレなし 感想&総評

オトメイトさんの完全新作久しぶりでとても楽しみにしていました!ざっくり感想をネタバレなしでまとめたいと思います。購入の参考になればと思い気を付けてはいますが、何も情報入れずにプレイしたい方は気を付けていただければと思います。

 

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————これは辿り着いていたかもしれないもう一つの神話の物語

【白】の少女が舞うと夜が遠離る。

自らを「オランピア」と名乗り、
人形のように微笑むこともなく、
人形のように舞い續ける彼女を
人々は敬い、恐れていた。

命よりも色を重んじる天供島で、
彼女はたった一人しか存在しない色を持つ。

稀少な【白】を途絶えさせないために
ここで18歳を迎えた彼女は交配相手を捜さねばならない。

『天女島で産まれた貴女は特別なのです』
『この島のどんな色の男でも自由に選ぶことができます』

過去の出来事から外界との交流を拒んでいた彼女は
亡き母の言葉を信じて一歩を踏み出す。

本当の自分を愛してくれる者を見つけるために。

自分が求める魂の半身を見つけるために————

 

www.otomate.jp

 

構成・シナリオ

フルコンプまでのプレイ時間は約40時間でした。共通ルートは選択肢がなく、共通ルート後にキャラクターを選んで個別ルートに入る仕様でした。共通・個別ともに10~20分ほどの短めの章がたくさんで構成されており(共通9章、個別は15~17章)ピンポイントで振り返り可能なのがありがたかったです。エンド数は各キャラ3つずつ(BEST1つ、BAD2つ)嬉しいことにすべてのエンドにスチルがあります……ありがたや……。

シナリオは設定がとてもしっかりしており、違和感なく世界観に入り込めました。主人公のオランピアが、物語の舞台になっている天供島に詳しくないため、私たちが知ってるものとは少し異なった日本神話や、『色』による身分制度、など序盤の説明等も違和感なく入ってきました。思っていたより天供島の色による差別や男尊女卑の考え方がリアルで、しんどかったです。子孫を残すことが目的で夫を探してるので、すごい真面目に結婚相手を探します笑。糖度も高く、CERO:Dということや主人公が交配相手を探すという設定の通り男女の交わりや肌色のスチルは多めです。しかしそこに至るまでの過程がしっかり描かれているので、唐突に思うことはありませんでした。

BESTエンドはもちろんですが、BADエンドがどれも本当に素晴らしく…。ただ結ばれなかった、のようなものではなく結構心えぐられるBADばかりなのですが、哀しく美しいエンドばかりでBAD大好きな人は期待して大丈夫です笑

個人的には名前などちょっと読み方に迷う漢字が多いのに、フリガナが初回しかふってないのが気になりました。いや、頑張って覚えればいいんですけど笑 縁さんとかメインキャラなのに中盤くらいまでヨスガって読めず、どうしてもエニシって読んでしまって……。自信ない漢字はメモを取ることをお勧めします笑

 

キャラクター

攻略キャラは6人。各キャラとても重いものを抱えています。この作品の良い点の一つとして、メインキャラはもちろんサブキャラたちもとても魅力的という点です。バックグラウンドがしっかりしているので、悪役キャラもとても良かったです。立ち絵がないサブキャラも多いのですが、そういったキャラクターたちもとても良くて好きです。

おすすめ攻略順は公式では出ておらず、シナリオを書かれている片桐先生が非公式ですがおすすめ攻略を出してくださっています。それが【璃空→時貞→縁→玄葉→ヒムカ→朱砂】で今回はその攻略順を参考にさせていただきました!個人的には璃空と時貞はどっちが先でも良い印象ですね。最後のヒムカ→朱砂の順番は固定です。前半の四人は最初から攻略できますが、縁は先に璃空をやったほうが良いかなって思ったのでこだわりなければおすすめ順が良いかと思います。

主人公のオランピアちゃんはプレイ前と後だとがらりと印象の変わるキャラでした。心優しく、行動力がありすぎる笑 自分ができることしたいことをどんどん見つけて行動しており好感が持てました。また恋愛面に関してもヒロインとしては珍しいくらい積極的な子でした笑

 

システム

目パチ口パクあり。オーソドックスなオトメイトのシステムです。今回好感度はステータス確認ができないので、選択肢の演出で把握していきました。エンド数も多くなく、条件も分かりやすいのでエンド回収は難しくないです。全体的にシステムは良いですが難点をあるとするとセーブ・ロード画面が同じでR/Lボタンで切り替えなのですが、うっかり忘れて読もうとしたデータに上書きしてしまうことが多々ありました…。注意です。また語録の並びがあいうえお順になっておらず若干使いづらいです。

クリア後のおまけ要素がとても充実しており、そちらもやりごたえがあります。特にサブキャラたちの手記は、そのキャラを理解するためにとても重要だと感じたのでぜひエンド後に読んでほしいです!(途中解放されるものも一部ネタバレが含んでいるので、まとめてエンド後に見るのがおすすめです)

 

スチル・音楽

イラストは「ニル・アドミラリの天秤」「ディアボリックラバーズ」などのさとい先生。スチルはもちろん立ち絵も細かく細部まで描かれていて、美麗なイラストを堪能させていただきました!ぜひビジュアルファンブック発売してほしい。音楽も全体的に和テイストでとても好みでした。特に気に入ってるのは「鮮紅センコウ」と「不透明フトウメイ」かな。特に不透明はBADでかかってて不穏哀しい系大好きな身としてはたまらんでした笑 OP/ED曲もとても良くてCDを買うか迷う…。特にOPの「たとえともに」はフルコン後にあらためて歌詞を聞くと、うおー!ってなりますw

 

総評

日本神話の要素や色による階級制度など、凝った世界観ですがプレイヤーが置いてきぼりにならないように説明がしっかりしていて、とても入り込みやすかったです。展開はシリアスですが、話のテンポ感が良くどんどん読み進んでしまいました。 キャラクターの作りこみが本当に素晴らしかった。毎回言ってますがぜひファンディスクでその後が読みたいです……

同じスタッフで「ニル・アドミラリの天秤」という作品もあるので気になる方はぜひ。私はこれからプレイします笑